サピエンス全史(上) 人類が小麦の奴隷ってまじ?
こんばんは。
2019年、予定が入らないぐっちです。
去年は毎日何かしらの予定を入れていたのですが、
今年から職種が変わったこともあり、気を使われているのか誘われなくなってしまいました。
休日は暇してるし、気晴らししたいから誘ってくれよ、友よ。
というのは置いておいて、時間を有意義に使うために読書を再開。
自己啓発本とかビジネス本ばかり読むのもしんどいので今回は別のジャンルを。
今回読んだ本はユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史(上)」。
ジャンルは生物学とか歴史とかになります。
まだ途中までしか読めてませんが、ツイッターにメモ書きしてると結構な量になったのでアウトプットしておきます。
前半は生物学的にホモ・サピエンスがいかにして食物連鎖の頂点に登り詰めたか。
後半は歴史を紐解いてどのように人類が発展してきたかが説明されてます。
学んだこと。
①人間が地球の支配者になれた一番の理由が「虚構を信じられるようになったこと」。
数千、数万の人をまとめるのに必要なことは宗教、経済、思想などを大勢で信じて共有すること。
それらに共通することは「ない」のに「ある」ことだ。
②人は農耕生活よりも狩猟採集生活をしていた頃の方が幸福度が高かったと言われている。
なぜなら、狩猟採集の方が農耕よりも労働時間が短く、一人一人が生きるために必要な知識を高いレベルで持ち、さらに多種多様な食材を腹一杯食べることができたから。
③農耕により人は「穀物の奴隷」になった。
豊かになるために始めたのに結果は
・小麦の世話という激務
・土地の奪い合い
・追い付かない食料の供給
増える子供を食わすために大人は更に畑を増やさざるを得なかった。
飢餓と激務に苦しむ一方、人口だけは爆増したことが皮肉。
④種としての成功と個としての成功は違う。
牛や豚は地球上に10億頭以上存在し、種としては大成功をおさめた。
しかし、産まれてすぐ親から隔離され、3ヶ月後には殺される。
数字だけ見れば繁栄したが一頭あたりで見ればこれほど不幸な動物はいない。
もちろん、人間も同じ。
⑤できることは全て自然で、できるけどやってはいけないことは全て人が決めたルールでしかない。
神話や法律、常識を用いてルールを作り上げた人類。
個人の幸せは度外視し、人類の発展にだけ照準を合わせると、ルールを作ったことが一番の成功要因であった。
感想
内容が面白く読みやすいです。
特に、安定を求めて農耕を始めたのに、人口増加と仕事の増加で幸福度が下がってしまったという考察が面白いです。
自然を飼いならして、安定的に食料を作っていたと思われがちですが、実際は小麦の奴隷になってしまっていたというのが皮肉です。
いまだに安定を求めて毎日労働に励む人類は個人で見れば古代から全く進化していないのかもしれませんね。
考察
金持ちの子供は金持ちになるし、貧乏の子供は貧乏になる可能性が高い。
教育を受ければ賢く、いろんな職につけるが、教育を受けなければ狭い道になる。
自分で選んだならいいけど人種や性別によって強制させられるのはどうなんでしょう。
一番きついのは努力して結果を出しても、人種や性別でふるいにかけられること。
頑張っても地位は向上せず、頑張らなければさらに落ちていく。
まさに負のスパイラル。
人の決めたルールでこれだけ多くの人の尊厳を削いだって異常ですよね。
この感想も虚構のひとつですが。
最後に
ホモ・サピエンスは人種差別や性差別を行い、秩序を作り、社会を維持・発展してきました。
おかげで種としては地球上の50キロ以上ある生物の中では最多の個体数を誇るようになり、食物連鎖の頂点に君臨するようになりました。
しかし、個体としては幸福なのでしょうか。
貧しく、大人になれる確率の低い国に生まれてしまったり、差別される立場になってしまったり。
衣食住や安全が保障されていても毎年何万人もの自殺者を出す国で生きることは幸せなのでしょうか。
当たり前のように社会のシステムに組み込まれて、一生の大半を学校と会社に費やする生き方も家畜と変わらない気がします。
虚構を信じ続けるよりも、疑問を抱き、考えることが大切です。
人類の歴史を紐解き、知ることは、自分の生き方を模索するきっかけになります。
気になった方は是非読んでみてくださいな。