漫画好きの読書感想文(仮)

読書感想文、書かないと罰金されます。

ゼロ 感想

ゼロに何かけてもゼロやで!

こんばんは、数学者です。

 

前回の「10年後の仕事図鑑」を読み、堀江貴文氏の考え方がとても面白いと思ったので、引き続き何冊か読んでみる事にしました。

今回は堀江氏が服役後初めて出版した本で、堀江氏の著書で一番売れている「ゼロ」の感想となります。

 

ビジネス本、というよりは「堀江貴文氏が半生を綴った伝記」ですね。

幼少期の家庭環境、学生時代にのめり込んだプログラミング、落ちこぼれからの東大現役合格、ライブドア(の前身の会社)の設立から服役まで。

時代の寵児、天才と呼ばれた堀江氏がどのような人生を歩んで、何を考え、行動してきたかが分かります。

著者も書いてますが、恵まれた環境で育った訳でなく、女の子にはモテず、コンプレックスの塊だったそうです。

 

この本を読んで思ったのは堀江氏は天才なのではなく「努力の天才」の人という事です。

テレビや週刊誌で取り上げられた「ホリエモン」像とはかけ離れており、ストイックさで言えばメジャーリーガーのイチロー選手に近いものがあると思います。

「一つの事を一生かけて極め続ける」イチロー選手と「遊びを極め、没頭し続ける」堀江氏。

ジャンルは違えど目指すところは近いのではないでしょうか。

 

堀江氏が仕事で成功した理由として挙げている、どんな仕事をするにしても自分の中で仕事のルールを決めて、目の前の事に没頭し続ける。

これってなかなかできない事だと思います。

他人が作ったレールに乗るくらいなら、自分で仕事のルールを作り一つ一つこなしていく。

簡単な刑務作業でも、常に効率的に作業するにはどうしたらいいか、クオリティをあげるにはどうしたらいいか。

大学受験でも単語帳を一日2ページ覚えるルールを作り、それに没頭する。

ハマればハマるほど楽しくなり、いつしか自分自身の成長や新しい仕事、考え方に繋がる。

サラリーマンとしての仕事の多くは、自分の頭で考え、答えを導き出すことよりも、決められた仕事を決められた通り行うことが求められます。

それに楽しさを見いだせる、やりがいのある仕事ならいいですが、なかなか難しい現状があると思います。

やりがいを感じながら働くためには堀江氏のように自分のルールを作って仕事をして、成果を自分で感じることが大切です。

また時間を忘れて没頭できる好きな事を仕事にする方法を考える事も必要だと思います。

 

やりたいことがない、とはどういうことか。

世の中には「やりたいことがない」人が多数存在します。

私もその一人でした。

ただ単に時間通りに会社に行って、決められた業務を行い、もらった給料で飲みに出かけたり、遊びに行ったり。

そこそこ安定しているので無理しなくても生きていけて、なおかつそれなりに楽しい生活。

そこそこ安定しているからこそ、活躍しているスポーツ選手や経営者、芸能人などをテレビで観ながら「彼らはすごいな。羨ましいけど私にはそんな才能ないしな」と何もやらない前に全て諦めていました。

堀江氏の本を読むとこんなバカなことはないと思います。

「やりたいことがない」=「何もやりたくない」ではなくて、

「やりたいことがない」=「自分に自信がない」なんですね。

自信なんてやりたい事をやりきった後についてくるものであって、やらない理由にはなり得ないんです。

あくまで自信のなさから一歩が踏み出せないだけ。

特にリスクがあるわけでないものに関してはとりあえず一歩踏み出してどうでしょうか。

リスクがあるものに関してもノリで一歩踏み出してみてはどうでしょうか。

自分がやりたい事に対して一生懸命没頭する。

もしかすると、それが新しい趣味になるかもしれません。

もしかすると、それが大きな仕事になるかもしれません。

もしかすると、それで多くの人を楽しませることができるかもしれません。

 

失敗しても、ゼロに戻るだけ。

人生にマイナスは存在しません。

新しくゼロにイチを足して何回でも挑戦できる。

リスクを回避して自分の人生を生きないのはただの思考停止です。

自分らしく生きれていない、やりたいことがあるが踏み出せない、みんなと違うことに不安を感じる、そんな人にぜひ読んでほしい一冊でした。