漫画好きの読書感想文(仮)

読書感想文、書かないと罰金されます。

劇場版ポケットモンスター「みんなの物語」

子供の時から変わらないヒーローって私の中では「サトシ」なんだよなぁー。

 

こんばんは、エリートトレーナーです。

こう見えてポケモン赤緑世代で、最新作のポケットモンスターウルトラサンウルトラムーンの図鑑をコンプリートまでするくらいにはポケモンファンな私です。

インターネットバトルはなかなか勝てずにやめてしまいましたが、今でも対戦動画を見るのは大好きです。

ちなみにアニメの歴代ヒロインの中で一番好きなのはタケシです。

 

夏と言えば海や山より劇場版ポケットモンスターですね!

前作の「キミにきめた」はサトシとピカチュウの出会いを知らなかった子供たちも、20年前に子供だった私たちも楽しめる良作だったので今年の「みんなの物語」も期待しながら行きました。

平日の朝から地元の映画館へ行くとまあ夏休みの小学生と子連れのママさんしかいないシアターでしたね。

一人で観てきましたよ。劇場版ポケモン

 

とりあえず概要だけ。

www.pokemon-movie.jp

前作『キミにきめた!』に引き続き、放送中のテレビアニメシリーズとは直接関係のないストーリーとなっている。

フウラシティを訪れたサトシは、「風祭り」に参加する。しかし、その最中にトラブルが発生してしまう。サトシはリサ・カガチ・トリト・ヒスイ・ラルゴの5人の仲間とともに、フウラシティを守ろうとする。(wikiより)

 

前作の「キミにきめた」がサトシとピカチュウが主役の話なのに対して、今作の「みんなの物語」は名前の通り登場人物のみんなが主役であると言えます。

 

怪我で陸上を挫折したギャルサーの姫のリサ。

嘘つき精密コントロールおじさんのカガチ。

コミュ障系おしゃれメガネのトリト。

ポケモン大嫌いクラブ会長のばーちゃんのヒスイ。

ガーターベルトロリのラルゴ。

もちろん私たちのヒーロー、サトシとピカチュウ

うん、彼らキャラ強すぎぃ。

 

この主人公たちから

・仲間と自分を信じる。

・自分に嘘をつかない。

・自分の殻を破る。

・一度の失敗で投げ出さない。

・規則を破ってでも大切な物を守る。

以上のようなメッセージを受け取りました。

原点回帰というのかテーマが完全に人生に迷った大人向け。

中盤以降、感情移入しすぎて涙止まらなくなりましたわ。

 

全体的な構図は5人のトラウマや葛藤、克服と成長の物語という一つの街を舞台にした主人公多数の群青劇ですね。

伊坂幸太郎先生や成田良悟先生の作品が大好きなのでこの設定はたまりません。

このサトシとピカチュウは主人公でありながら、狂言回し的な役割なのかな。

前作はサトシの内面の描写が多数見受けられましたが、今回は純粋なヒーローです。

ヒロインを救出したり、お馴染みの伝説ポケモンの心を開かせたり。

サトシまじでサトシさん。

はじめの登場シーンからかっこよすぎるわ。

 

今作で個人的に一番好きなキャラクターは嘘つき精密コントロールおじさんことカガチ。

彼は質問の答えに詰まると大仰な嘘をついてしまう癖があるウソップ的なキャラクターなのですが、考え方はかっこいいのです。

嘘をつくのは身体の弱い姪っ子を喜ばせるためですし、木に擬態したポケモンに「自分に嘘をつくと癖になるぞ」と言えるくらいに自分を客観的に見れています。

嘘をつくことは基本的にはいけないこととされています。

でも人を楽しませる嘘は?傷つける意図がなく愛情からくる嘘はどうでしょう。

一概には悪いとは言い難いものがありますし、人を楽しませる嘘はファンタジーでありエンターテイメントですらあります。

人を傷つける嘘は推奨できませんが、嘘しかつけないおじさんが自分に嘘をつくのをやめて、命を懸けて嘘を本当にする。こんなにかっこいいシチュエーションがありますか。

口先だけで夢を語るより、一つでも多く行動を重ねる。

守りたい人のために全力で自分のできることをやる。

安定的で変化の少ない毎日を生きるサラリーマンで、自分に嘘をつきやりたくない仕事や人間関係を手放せずにいる私にカガチは後悔しない方法を教えてくれたのかな、としみじみ思いました。

 

余談になりますが、映画が終わった後、おじいちゃんと孫らしき男の子が喋っていたのですが、

男の子が「おもしろかった!」と言っていたのに対して、

おじいちゃんが「いい映画だった。本当にいい映画だった」と本当に感動しているのを見て、

世代を超えて感動を与えるポケモン映画は最高のエンターテイメントだと思いました。